セキスイハイムで新築一戸建て

札幌在住の人がセキスイハイムで新築一戸建ての家を建てるまでのあれこれと、これから建てようとしている人に向けて、成功と失敗と想いを綴っていきます。

長期優良住宅のメリットとデメリット

間違いなくいいですよね。
長期優良住宅ですよ?
長期に渡って優良なことが認められた住宅ですよ?
しないわけないでしょう。
 
 
 
 
 
はい、しませんでしたー!
 
 
最初は、めちゃめちゃやる気満々だったんです。
以下、調べるながら徐々にテンションが下がっていく様をご覧ください。
 
 

長期優良住宅って何?

そもそも長期優良住宅って、ネーミングがいいよね。
話によると100年住める住宅になるらしいよ!
子供どころか孫まで住めるじゃん!
そのためにどうしたらいいのか。
 
・劣化対策:床下や屋根裏に点検口を設置します
・耐震性:耐震等級2は欲しいです
省エネルギー性:断熱等性能等級4で低燃費
・維持保全計画:点検、補修計画を設定
 
など、他にもいろいろ基準をクリアしないといけません。
この建物は性能の高い家だと、認められることになります。
自分で1つずつ中身を理解しようとすると、かなり大変なので、やるなら建築屋さんに任せましょう。
 
 

長期優良住宅のメリットって何?

1.フラット35Sが使えて金利が安い

フラット35を考えてる方は、35Sが使えるようになるので、住宅ローン金利の面でのメリットもあります。
ただ、金利目的であれば、耐震等級3だけで35Sのクリア出来てしまうので、直接のメリットとは言えないような気もしますが。
むしろ、フラット35Sの条件が6つのうち1つでも満たせばokなので、結構ゆるいです。
 
 長期優良住宅のパンフレットがPDFで見られます
 
こちらがフラット35Sの要件
 

2.税制も優遇

不動産取得税が、固定資産税評価額ー1200万円だったのが、ー1300万円の3%に。
固定資産税も、半額になる期間が5年から7年に優遇。
住宅ローン控除だって、年末のローン残高の1%には変わりないですが、上限が4000万円から、長期優良住宅なら5000万円にアップ。
 
もはや、そんなにお得ならやらない手はないんじゃないかと思ってきますよね。
 
 

長期優良住宅のデメリットってないの?

制度の説明にはいいことしか書いてません。
じゃあ、デメリットはなんでしょう?
 
優良であることを維持し続けなければならない
 
ことです。
 
当たり前なんですが、まぁ、このぐらいならいっか、が許されないのです。
一般的なメンテナンス時期に来たら補修して、証明書を出さないといけません。
そんなの当たり前じゃん、どっちにしろするからいいよ。
という人もいるでしょう。
する人ならいいと思います。
きっと、他のことでもキチンとされている方なのでしょう。
 
洗濯機に書いてある標準使用年数7年の表記もキチンと気にされ、それを過ぎると経年劣化で部品が傷んで故障や事故が起きる可能性が高くなるうえ、最近音もうるさくなってきたことでしょうし、メーカーにチェックしてもらっているものと思います。
注:2009年製以降の方には書いてます
 
いや、するかよ!
と思った方は、長期優良住宅も向いてないです。
いいとか悪いとかじゃなくで、向いてないです。
 
え?まだまだ使えるじゃん、もう直すの?
え?そんなに費用かかるの?
え?拒否したら長期優良住宅取り消しになるの?
え?今までの税制優遇分までも返さないといけないの?
え?やるしかないの?
やるの?
 
と、なることが目に見えてたので、うちは辞めました。
土台・屋根・壁はもとより、雨どい・排水管・目地などなど。
法律では10年単位になっていますが、自治体から点検時期だからしなさいよって通知がきます。
ちょっとでも変なところがあったら、指摘箇所を随時修繕しないといけません。
 
壁のサイディングに一部ヒビが入ってるけど、時期的にあちこち出てくるだろうな。
もうちょっと酷くなったらやろう。
そんな、ちょっと待ったなんてしてくれないので、自分のタイミングでまとめてではなく、通知のタイミングで修繕でしてかないといけないのは結構な負担じゃないでしょうか。
長期優良住宅の点検は、最低限30年以上続きます。
 
役所が立ち会うわけじゃないので、しなくてもすぐにはバレませんが、ある時急に修繕した証明書を出せと言われることがあります。
してない、もしくはした証明ができないと、最悪は長期優良住宅を取り消されることもあります。
 
せっかくのマイホーム。
点検も、補修も、自分のタイミングでやりたくないですか?
お部屋のリフォームも、役所にお伺い立てずにやりたくないですか?
 
 

メリットよりデメリットの方が大きくないですか?

最初は、住宅ローンを4000万以上組める人だったらいいんだろうなと思ってました。
でも、普通の家でも4000万の1%控除だから、5000万になったところで10万の得の差にしかならないわけです。
10年で100万得。
所得の高い方、具体的に言えば年収800~900万ぐらいになるんでしょうか。
所得税から控除になるので、そもそもの所得がそのぐらいないと、恩恵ないです。
 
うちは年収高いし、5000万の家買うよ!という方もいるでしょう。
そういう方は、申請費用や点検費用、壁・屋根の補修で足場を組む費用、その全ての書類の管理なども考えて、手間とコストを天秤にかけるといいと思います。
 
なので、メリットは税制優遇と心の満足感。
デメリットは、実際に必要だろうと思われるより早くやってくるメンテナンス各種。
リフォーム等は全て審査が必要なこと。
 
その他、もし売却することになった時、長期優良住宅ってついてると価格も強気にいけそうですよね。
貸すことになった時は、借りたことある人は分かると思いますが、その建物が長期優良住宅かどうかなんて、普通気にしませんので。
 
あと、当たり前ですが、長期優良住宅にすると建築コストも上がりますからね。
希望通り作ったら、長期優良が取れる仕様に近かった方ならいいでしょう。
もともとそんなの要らないよって思ってた人が、節税対策でやったところで、元が取れるのかどうか。
 
将来のメンテナンスについて考える。
そのきっかけとするには、いい制度じゃないでしょうか。
 
 

結論

長期優良住宅「仕様」にはしてもいい。
長期優良住宅「申請」はしない。